2020年7月13日月曜日

『免疫革命』で有名な安保徹さん(享年69歳、陰謀説あり)のご著書より


『免疫革命』がベストセラーになり、あれだけ有名な方だったのに、ご逝去されてもまったくニュースにならず、私もずいぶん経ってから知りました。

 

生前、
「ここだけの話、皆さんだけに言っちゃうんだけっども、
わだす(私)狙われてるんですわ。

研究室は何度も荒らされてるし
もし、突然死ぬようなことがあっだらば殺されたんだと思ってねー!」

と語っていたそうです。https://ameblo.jp/silkfamily/entry-12515030296.html

不審死についての陰謀説もウエブ上で数多くあります。
https://open.mixi.jp/user/65164916/diary/1957349893


Wikipediaより
安保 徹(あぼ とおる、1947年10月9日[1] - 2016年12月6日[2])は、日本の医学者。医学博士。専門は免疫学新潟大学大学院医歯学総合研究所名誉教授。日本自律神経病研究会終身名誉理事長。青森県出身。



がん:敵視してはいけない大元の細胞(『安保徹のやさしい解体新書』より)

私たち生命体は20億年前に、酸素のない地球で分裂していた解糖系の生き物に有酸素で生きるミトコンドリアが寄生して出来上がりました。真核生物としてふたつの生き物のエネルギーの生成系を持っています。時には無酸素で瞬発力、時には有酸素で継続力を得て白筋と赤筋を半々に使い分けて生きています。

瞬発力の解糖系と継続力のミトコンドリア系は、さらにさかのぼると、細胞分裂と細胞分裂の抑制に使われています。なにしろ、私たちの古い先祖の原核生物は細胞分裂、増殖が速かったので、寄生したミトコンドリアは分裂抑制遺伝子、いわゆるがん抑制遺伝子を持ち込んで分裂を止めたり遅くしたりして、安定した寄生関係を成立しました。

この進化の経緯から、ミトコンドリアの多い細胞は分裂できず、がんにはならない、反対にミトコンドリアの少ない細胞は分裂してがんの素地になる、という流れができました。ミトコンドリアの住み着いている数で分裂が可能かどうかは決まります。ミトコンドリアは酸素と温かさの必要な場所、つまり、心筋、赤筋の多い神経や心臓に多くいます。心筋では、ミトコンドリアの数は一細胞当たり、5千個くらいいます。

こうした細胞は三歳までに分裂が終わり、その後は分裂しないで大事に使い続けていく細胞です。

ミトコンドリアは、温かく酸素が必要で細胞分裂がない世界ですから、がんは嫌いで発生する母体にはなれません。

ミトコンドリアの少ない細胞は、低体温で無酸素で分裂する、がんの好きな場所です。皮膚の上皮、腸の上皮、骨髄細胞、男性の精子です。

ちなみに男性の精子には、ミトコンドリアの数が一細胞当たり、100から200こで分裂が盛んです。がん細胞もミトコンドリアの数は同じくらい少なく、分裂が盛んな細胞です。

がんは、上皮、あるいは上皮に付随した細胞で代謝産物を輩出する分泌性のある場所、常に細胞が分裂する場所でしか発生しません。

がんの原因はストレスです。無理して過酷な生き方を続けたり、恐怖にさらされたりすると、交感神経が緊張状態になります。すると、体はステロイドやアドレナリンを分泌し、血管が収縮し、ミトコンドリアの機能を抑制して低体温、低酸素、高血糖の状態になります。この状態が短い間は、ミトコンドリアのエネルギーを止めて高血糖を維持し、瞬発力で解糖系エネルギー生成をフル活用するストレス反応で何とかして危機を乗り越えようとします。このストレス反応をまく使い続ければいいのですが、人間の場合は、脳神経や大脳皮質が発達しているので真面目に頑張り続けてしまします。決して短い期間ではすみません。

責任と重圧にずっと耐えながら努力を続けたり、あいつだけは絶対許さないと怒りを持ち続けたりなどして、人間独自の精神作用が続いて、低酸素、低体温、高血糖の状態が長く続くと持ち込まれていくわけです。

そうなるとミトコンドリアでのエネルギー生成は難しくなり、ミトコンドリアの分裂抑制遺伝子の効果は効力は停止し、解除されてしまいます。すると、ミトコンドリアが少ない細胞の中から、さらにミトコンドリアを削り、20億年前の原核生物の性質が表れて、がん細胞になる反応を引き起こしていきます。これががん化の始まりです。

がんは、私たちの真核生物の祖先、原核生物の性質の表れで、遺伝子の間違いで生じるものではありません。

普通のがんが成長するには10年から20年かかりますから、高齢になって見つかったがんは40から60歳ころに生まれたものです。青壮年期の働きすぎや悩みすぎがストレスになり、がんを攻撃するリンパ球の働きが抑えられて発がんしたということです。

50~60歳のミトコンドリア系にシフトすべき調和の年代に入っていても、仕事のスタイルを変えず、瞬発力を聞かせて無理をする解糖系の生き方が、がんを生みやすいのです。

このようにがんは起こるべく起こった自然の反応です。それにもかかわらず、がん治療ではがんそのものを危険な悪者とみなし、徹底的に攻撃をかけていきます。

がんの三大治療である放射線治療、抗がん剤、外科手術はがんに対して功を奏する治療ではありません。

がんだけ叩く治療はなく、どうしても正常な細胞までも痛めつけてしまいます。患者さんの体のストレスはとてつもなく、治療を終えるころにはさらにリンパ球が激減しています。免疫は抑圧されているので、治療後にがんが再発した場合、すでに闘う力は体に残っていません。特に放射線治療は、たとえピンポイントの放射で副作用がないとされる放射で、陽子線、重粒子線でも強力な酸化物を持つがん細胞の内容物が破壊されて、体内に流れ出してしまいます。クラッシュシンドロームと同じような免疫抑制が強烈に起こります。

抗がん剤もがんを一気に叩くので、同じ効果を招きます。子供は解糖系のエネルギー生成を行っていてがんの増殖する勢いが速いため、白血病を抗がん剤で一気に叩くと感受性が高いので寛解になります。大人も同じと考えて抗がん剤を使うのは間違いです。

がん成長因子、受容体、分裂促進たんぱくなどを抑制したり、血管の新生を阻害したりするなど特定の分子構造のみを標的にする分子標的治療も開発されましたが、結果はやはり免疫系がとても抑制されます。

外科手術も免疫力や体力を消耗するので、積極的には勧められませんが、大腸がんなどで腸が詰まっている場合は、病巣部のみの切除とし、リンパ節の廓清は避けることです。リンパ節の廓清は周囲の欠陥やリンパ管を傷つけ、血流を傷害するので、リンパ球が活躍できず、再発の危険性も高くなります。たとえ、体内にがんを取り残しても、自分の免疫力を高めれば対抗することができます。

がんから脱却するには、免疫をフル活用するのが一番の方法です。

がんも、体の対応反応であり、緊急事態を生き延びようと起こっているものです。緊急事態が解除されてその役目が終われば、自分自身でがん細胞を自殺させるアポトーシスが働くはずです。アポトーシスをコントロールするにはミトコンドリアですから、低体温、低酸素、高血糖の状態から抜け出さなければなりません。

体を徹底して温め、深呼吸をして酸素を取り入れ、ストレスのある過酷な生き方から脱却すると、やがてリンパ球は活性化します。

がんをやっつけるのは、リンパ球の中のNK細胞です。交感神経系の緊張状態で数は増加していますが、がんと闘うために必要なパーファリンの分泌は抑制されています。

副交感神経を優位に働かせると、うまくがんと闘え、がんは消滅する道をたどります。高血糖を改善するために、食事は腹八分目とし、砂糖の多いお菓子や食べ物を避けることです。

免疫力を強化して最も効果が出ているのは、すい臓がんです。すい臓がんは、早期発見、早期治療が難しく、術後の経過も悪いがんです。ですが、すい臓はおなかの奥にあり、外からの加温や内からの玄米採食で温めやすい臓器です。免疫力で治す、と覚悟を決めて取り組む患者さんたちは、西洋医学の常識を超えた結果を生んでいます。

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